映画やアニメを好き勝手に語りたい!(text by tomono)

映画、アニメなどのポップカルチャーについて、執筆者・友野 辰貴が好き勝手に紹介していくブログです。主にヒーロー映画などのアクション作品が大好きです

ヒーロー映画は「MARVEL」「DC」だけじゃないといいたい! ブルース・ウィリス主演映画「アンブレイカブル」を紹介

映画『アベンジャーズ』の登場により、映画業界の中でもかなり熱い盛り上がりを魅せているヒーロー映画。2019年には『アベンジャーズ/エンドゲーム』が公開され、「MARVEL」最強と思っている人も多い昨今。今回はM・ナイト・シャマラン監督が手がけたサスペンスアクションでありながらあるヒーローの人生を描いた作品「アンブレイカブル」を紹介していく。

あらすじ

フィラデルフィアで131人もの乗員・乗客が死亡する凄惨な列車事故が発生。だがたった一人、奇跡の生存者がいた。その男デヴィッド(ブルース・ウィリス)は、マスコミや周囲の者たちの異様な視線に戸惑う。「なぜ、俺だけが?」誰よりも彼自身がその答えを求めていた。ある日、イライジャ(サミュエル・L・ジャクソン)と名乗る男が現れ、デヴィッドこそ不滅の肉体を持つ者《アンブレイカブル》であると告げる。その言葉をきっかけに、デヴィッドは自己の存在意義を問うようになる。(公式から引用)

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↑メインビジュアル

デヴィッドとイライジャについて

話の主人公は2人いる。それは不死身の男・デヴィッドとイライジャだ。感想を語る前にそれぞれ2人の人生を見ていこう。

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↑左・デヴィッド。右・イライジャ。

まずはイライジャだ。彼は骨の密度が異常なほど低い、骨製形成不全症という病気の男だ。些細なことで骨折するので、周囲の人間には「ミスターガラス」と呼ばれている。骨折したくない彼は引きこもりがちになるが、母親から「外に出れば、プレゼントをあげる」と言われ、ヒーローのコミックと出会い、それが彼の人生を変えた。最終的には超頭脳明晰なコミックの研究者になっている。

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一方デヴィッドは、アメフトのスター選手であったものの、交通事故によりその選手生命を絶たれたという過去を持つ、大学スタジアムの警備員だ。妻のオードリーとはうまくいっておらず、別居も考えてニューヨークで転職先を探しているほど。そんなある日、列車事故が発生するもなんと無傷で生還し、周りを驚かせる。

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そんなとき、列車事故から生き延びたことに興味を持ったイライジャがデヴィッドに接触し、こう告げる。

「実はコミックに書かれていることは、脚色されてはいるけど真実で、君はヒーローの能力を持った人間である」と。

これを初めて聞いたときのデヴィッドは、「は?何言ってんだこいつ」とまともに取り合わない。しかしこれがきっかけでデヴィッドはヒーローの力を持っているかもしれないと思い、ついには悪人をヴィジョンや勘で見分けたり、160キロのバーベルを持ち上げたりする。(本人曰く120キロ程度で記録更新だった)

最初は疑っていたデヴィッドもついに自分が特殊な人間であると確信し、イライジャに「自分は何をすべきか?」と相談。イライジャは人の多いところへ行けばわかると言い、デヴィッドもそれに従う。そこでデヴィッドは人を殺しておきながら、殺した人の家にのうのうと住んでいる極悪人を見つけるのだった。

(※以下に本作ネタバレアリ!)

ネタバレ注意! 結末

見事に殺人犯を倒したデヴィッドは、自分の存在意義が人助けだと確信し、イライジャに会いに行く。しかしそこでイライジャと握手したとき最初の列車事故がイライジャことミスターガラスの仕業であるヴィジョンを見てしまう。絶望するデヴィッド。

しかしイライジャは「最大の恐怖は自分の居場所が分からないこと、存在する意味さえも」と語り、それを聞いたデヴィッドが通報して終わり。

感想

この作品はサスペンスホラーと銘打ってはいるものの、個人的には超現実的なヒーロー映画だと思っている。なぜなら本当にヒーローがいたときって実際こんなもんかもな、と想像が容易につくからだ。160キロのバーベルも、スーパーマンやハルクに比べれば可愛いものだが、デヴィッドはいい意味で等身大(というか現実味のある)なキャラクターだと思う。

また悪人のヴィジョンが見える能力もいい。まさにヒーローという感じがするし、非現実的であるもののそういった超すごい勘みたいなものは、ミステリードラマの刑事の勘をすごく誇張したものみたいですごく憧れる。ビームを出したり魔法を使ったりするのに比べれば、確かに地味だがそれが現実味を帯びているので楽しめた。

またこの作品の緊張感は本当にすごい。ヒーローものには一種の安心感(めっちゃピンチだけど最後にはどうにかなる!みたいな)のようなものがあるが、これにはそんなものは無い。最後の殺人犯を倒す件も負けるかと本気で心配したし、かなりビビった。

派手な絵はないものの、緊張感のある映画を見たくなったら「アンブレイカブル」がオススメなので、ぜひ見てほしい。

作品概要
アンブレイカブル
■キャスト
ブルース・ウィリス/吹き替え:磯部勉
サミュエル・L・ジャクソン/吹き替え:手塚秀彰
ロビン・ライト・ペン/吹き替え:佐藤しのぶ
・スペンサー・トリート・クラーク/吹き替え:渡辺悠
■監督M・ナイト・シャマラン